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コラム

記事紹介: 我々は警告を受け止めたか? (原文タイトル:Did We Hear the Warning Shot? by Bok Hai Suan)

2010年08月12日

取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント

勝俣 良介

ISACA Journal に「我々は警告を受け止めたか(Did We Hear the Warning Shot?)」という記事が寄稿されました。タイトルにある「警告」とは、昨年、全世界を震撼させたパンデミックのことを指しています。著者であるSuan氏は、

「今回全世界を騒がせた新型インフルエンザは、季節性インフルエンザとあまり変わりないものとして終焉を迎えたが、これはまだ始まりであり、終わりではない。今回を学びとして次に備えるべきだ」

という意図をタイトルに含んでいます。したがって、記事の内容もパンデミック対策としてのBCP構築のヒントについての解説が中心となっています。

記事そのものは、4ページからなる気軽に読める内容で「パンデミックと従来のリスクとの違い」をはじめ、その違いを吸収するために必要な「BCP構築時に考慮すべき項目」についてポイントを挙げています。

ちなみに、当該記事の入手には、ISACA会員になる必要があります。ご興味のある方は、ISACAのホームページをご覧下さい。

レスポンスプラン策定における10個のポイント

記事中、著者はパンデミック発生下における「情報収集の仕方」や「要員確保の方法」はじめ「レスポンスプラン(対応計画)の策定」が重要であると述べています。中でも「レスポンスプランの策定」にあたっては、以下のような項目に対する検討が必要であると解説しています。

「要員の分散化」
「要員の物理的な行動フローの管理」
「データセンター業務の合理化」
「メディアマネジメント」
「感染者に対する対応方法の決定」
「保険管理」
など

(※上記項目は、記事からの一部抜粋です)

BCP担当者は、常にアンテナをはっておくことが重要

「この記事を読めばパンデミック対策のBCPが作れるか?」と問われれば答えは「ノー」です。著者が自身の経験に基づいて書いている記事ですが、その内容には限界がある、と言わざるを得ません。たとえば記事中、パンデミック対策のヒントの1つに「WHOが発表する感染フェーズに準じた対応計画を策定することも1つの有効な手段だ」と述べていますが、感染危険度は、対策を検討する人や企業が、そのときどこに所在するかによって、大きく異なる可能性が高いため、あまり望ましい手段ではないと考えます。

では、BCPを策定するにあたって「これがあれば十分!という一冊があるか?」といえば、やはり回答は「ノー」です。どのガイドラインや書籍も、完璧からはほど遠い状態であると言わざるを得ません。その大きな理由の1つは、パンデミックはまだまだ未知の領域だからです。

したがって、ガイドラインや今回紹介したような記事をはじめ、様々な情報に継続的に耳を傾け、自身で対策のポイントをまとめてみることが、BCP構築に携わる人がとることのできるき最善の策だと言えるでしょう。

参考文献

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