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用語集

プロセス

2016年11月07日

「プロセス」とは、「物事(インプット)に手を加えて、期待するアウトプットを出すこと、その手順」です。

【参考:プロセスを英語で捉えるとより本質が見える!?】

実は、プロセスを英語に置き換えて観察すると、言葉の本質がより見えてきます。英語ではprocessと書きますが”pro-”は「前に」という意味です。このことからprocessには「前に進める」という意味があることが推察できます。ですが、「前に進める」という意味であれば、これと似た言葉にproceed(プロシード)があります。似ていますが、proceedが「会議を前に進める」とか「車を前進させる」など“物事を前に進める”という純粋な意味で使われるのに対し、processは「申請書を処理する」とか「原料を加工して次の工程に進める」といった場面で使われます。すなわち、プロセスとは、単に物事を前進させるだけではなく、その際に手が加えられることを想定していることが良く分かります。


ちなみに、「プロセス」という言葉は、ISOマネジメントシステム規格でも良く登場します。参考までに、規格の定義を紹介しておきます。冒頭で述べたこととほぼ同じ意味です。

「インプットを使用して意図した結果を生み出す、相互に関連する又は相互に作用する一連の活動」(出典:ISO 9000:2015 3.4.1)

具体例から見るプロセス

具体例を取り上げて、さらに深掘りしてみましょう。ここでは、チーズを取り上げます。チーズは、ご存知のとおりナチュラルチーズとプロセスチーズの大きく二つに分類されます。
 
ナチュラルチーズは、ミルクの水分を抜き、原料乳を凝固させ、型に入れて熟成させたもの・・・まさに人が余計な手を加えずに作った天然(ナチュラル)なチーズです。ナチュラルチーズは、どれ一つ同じ味がなく、味わい深いのが特徴だと言われますが、こうしたムラを嫌う人もいます。金太郎飴のようにほぼ同じ・・・標準化されたチーズを作りたいという思いから、ナチュラルチーズに手を加える形で作られたのが、プロセスチーズです。ナチュラルチーズを一度溶かして、熟成を抑制させる乳化剤を加えて型に入れて作ったものです。
 
まさに「手が加えられた」から“プロセス”チーズなのです。
 

ISOマネジメントシステム規格にも登場するプロセス

ISOマネジメントシステム規格にも、プロセスという言葉が何度も登場します。なお、ISOマネジメントシステム規格とは、継続的改善を考え方の軸においた、国際的に標準化された、経営ツール・仕組みのことです。代表的なものに、ISO9001(品質マネジメントシステム)や、ISO14001(環境マネジメントシステム)などがあります。
 
これらISOマネジメントシステムにも、プロセスという言葉が何度も登場します。そうです、ISOマネジメントシステムは複数のプロセスから構成されているのです。たとえば、力量管理プロセス、文書管理プロセス、リスクマネジメントプロセス、内部監査プロセスなどといったような感じです。
 
冒頭の定義で触れましたように、プロセスには、必ず目的(期待したいアウトプット)と、それを得るために手を加える基となるインプットが必要です。ちなみにたとえば、力量管理プロセスの目的(期待したいアウトプット)は、関係者が適切なスキルを持つことです。だから、ISOマネジメントシステム規格では、関係者が適切なスキルを持っていることを証明できる記録を、期待されるアウトプットとして求めています。そして、そのためのインプットは、関係者がそもそも持っていなければならない力量・・・すなわち、関係者が満たすべき職能要件と現状の力量です。そして、こうしたインプットからアウトプットを得るために何をしなければいけないのかが、規格の中に定められています。
 

機能とプロセスとの違い

プロセスと、よく似たものに「機能」という言葉があります。プロセスと機能とはどんな違いがあるのでしょうか。機能は、特定の分野における知識や経験を持った人によって構成される集合体を言います。良く「我が社は機能別組織である」などと表現したりすることがありますが、まさに営業知識や経験を持った人によって構成される営業機能、物流知識や経験を持った人によって構成される物流機能など・・・といった機能を軸にした部門から構成される組織を言います。
 
他方、プロセスは、特定の目的(期待したいアウトプット)のためにまとめられた一つまたは複数からなる一連の活動を言います。したがって、先程の「力量管理プロセス」を例にとりますと、インプット(関係者が満たすべき職能要件と現状の力量)からアウトプット(関係者が適切なスキルを持っていることを証明できる記録)を得るために行う「課題の特定、課題を解決する計画の策定、実行、実行結果の評価・見直し」が、プロセスを構成する一連の活動そのものということになります。
 
まとめますと、やることが似ている者同士、または、持っている知識・経験が似た者同士の集まりを機能、特定の目的達成のために集められた必要な活動群をプロセス、ということができます。

(執筆:勝俣 良介

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