国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)のサイバーセキュリティ研究所は、2月10日、「NICTER観測レポート2019」を公開しました。これは、サイバーセキュリティ研究所が実施しているNICTERプロジェクトにおいて、大規模サイバー攻撃観測網が捉えたサイバー攻撃の状況についてまとめたものです。
NICTERのダークネット観測網(約30万IPアドレス)で2019年に観測されたサイバー攻撃関連通信は、合計3,279億パケットでした。これは2018年と比べて約1.5倍となっています。1つのIPアドレス当たりの年間総観測パケット数は、約120万パケットに上る計算になります。
また、内訳としては、海外組織からの調査目的とみられるスキャンが著しく増加しており、2017年の6.8%、2018年の35%から更に増加し、2019年は総パケットの53%を占めています。
今後の展望として、NICTでは、NICTERの観測・分析結果の更なる利活用を進めるとともに、IoT機器のセキュリティ対策の研究開発を進めていくとしています。