国際標準化機構(ISO)は9月、旅行に関するリスク管理の国際規格ISO31030:2021(旅行リスク管理-組織向けのガイダンス、Travel risk management— Guidance for organizations)を発行しました。ここで旅行とは、「ビジネス上のあらゆる旅行」と定義され、その代表例は業務渡航をはじめとする出張です。
ISO31030は、リスクマネジメントについての標準規格であるISO31000に準拠しており、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、出張を検討する際に有効な規格となっています。また、機密情報の不正持ち出しや盗難、テロや誘拐、各国の法規制への抵触リスクなど、さまざまなリスクを想定したものです。
ISO31000のフレームワークを基に、旅行に関するリスクマネジメント(Travel Risk Management、TRM)の枠組みやプロセスを示しています。特に次の項目について体系的なアプローチ方法を提供しています。
・方針
・プログラムの開発
・脅威とハザードの特定
・機会と強み
・リスクアセスメント
・リスク防止と軽減の戦略
規格の原文(英語)は日本規格協会やISOのサイトから購入できます。