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用語集

マネジメントシステム (Management System)

2015年10月07日

ISOの用語定義によると、“マネジメントシステム”は「方針、目標及びその目標を達成するためのプロセスを確立するための、相互に関連する又は相互に作用する、組織の一連の要素」と定義され、品質、環境、情報セキュリティ、事業継続等の分野(単一又は複数)に取り組むものとしています(※1)。

※ISO9000 2015における定義

ところで、国語辞典によるとマネジメントは「人・物・金・時間などの使用法を最善にし、うまく物事を運営すること。特に、そのようにして企業を維持、発展させていくこと」と定義されており、システムは「多くの物事や一連の動きを秩序立てた全体的なまとまり。体系。もっと狭くは、組織や制度。」と定義されています(※2)。これらの定義を合わせると、マネジメントシステムは、「人・物・金・時間などの使用法を最善にして、組織(企業)を維持、発展させていく全体的、体系的な制度」と解釈することもできます。

まとめますと、マネジメントシステムとは、品質や環境、情報セキュリティ等のISO分野のほか、企業の維持・発展にとって重要な、売上・原価・利益等の財務面や、顧客開拓、新規事業開発、お客様満足、人材育成等…特定のテーマに設定した目的達成のために、目標・計画(Plan)、実行(Do)、チェック(Check)、改善(Act) 実行(Do)を通じた継続的改善を図れるようにするための仕組み、と言えます。

※2:岩波国語辞典(第七班)における定義。

マネジメントシステムの狙い

マネジメントシステムの狙いは、ワンマン経営や組織縦割り経営の限界を克服し、全体最適を追求し続けることにあります。急激な環境変化に迅速に対応し、経営課題に対しては部門間連携を発揮し、お客様に対しては現場が柔軟に対応し、P-D-C-Aを回しながら、組織の目的・目標の実現を目指すのです。

ちなみに、マネジメントシステムという言葉が日本で本格的に普及し始めたのは、筆者の認識では高度成長期が終わり、バブルが弾けた後の1990年代です。マネジメントシステムという言葉や考え方が登場した背景には、1990年代に入り先進国経済が成熟化し、市場競争のグローバル化、顧客ニーズの多様化、製品ライフサイクルの短期化、コモディティ商品の低価格化、環境規制の強化等の急激な変化が挙げられます。激変する環境下で、企業は生き残りをかけて、企業または事業としての競争力を抜本的に再構築することが必須となってきました。その為には、“組織分業”を超えた、環境変化への迅速な対応、部門間連携の発揮、お客様への柔軟な対応と言った“全体最適”の実現が課題となり、構造改革や業務改革と同様に経営目標の達成を支える全社的な仕組みとしてマネジメントシステムへの取り組みが普及し始めたものと思われます。

マネジメントシステムの構成要素

先述したように、マネジメントシステムはPDCAを回すことを通じて継続的改善を図る仕組みですが、具体的にはどのような活動から構成されるのでしょうか。一般的には、次の通りです。

【目標・計画】

  • 組織の目的や適用範囲の決定
  • 目的を達成するための方針や目標設定
  • 組織体制・各種プロセス/ルール整備
  • 必要に応じた各種分析とその結果を考慮した目標達成計画策定

【実行】

  • 方針や目標、計画周知
  • 目標達成計画の実行

【チェック・改善】

  • 実行状況及び実行結果のセルフチェック/内部監査
  • セルフチェック/監査結果の評価
  • トップマネジメントによるレビュー
  • インシデントや指摘事項への対応
  • 改善

また、ISOでは、品質、環境や情報セキュリティ等の各種マネジメントシステムに共通する要求事項として、“ISOマネジメントシステム規格の共通要素(ハイレベルストラクチャー、同一の核テキスト、共通用語)”を定義しています(下記参照)。

中でも「同一の中核テキスト」は、マネジメントシステムが備えるべき基本的な要求事項を定めていますので、「同一の中核テキスト」の内容はマネジメントシステムの具体的な構成要素を示していると言えます。「同一の中核テキスト」を含む、ISO共通要素の内容については、NAVI記事「ハイレベルストラクチャー」をご参照ください。

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