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目標復旧レベル (RLO: Recovery Level Objective)

掲載:2009年09月21日

執筆者:取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント 勝俣 良介

用語集

RLO(目標復旧レベル)とは、何らかの理由で業務が中断することにより落ち込んでしまった操業水準を、決められた時間内(目標復旧時間:RTO)に、どの程度(操業水準)まで復旧させるかといったときの「どの程度(操業水準)」のことを指します。
なお、ここで言う「何らかの理由」とは、地震や火災、落雷または物理的な機械故障によるシステム障害など、組織がその発生を予期しづらく、また、有効な防止策を打ちづらい大きな事故・災害を指します。
ちなみに、RTO(目標復旧時間)の単位が「時間」(秒・分・時間・週間・ヶ月・年)であるのに対し、RLO(目標復旧レベル)の単位は、「処理能力レベル」や「品質レベル」など想定する業務によって多種多様です。

RLO(目標復旧レベル)の例

RLO(目標復旧レベル)は、(RTO:目標復旧時間)とセットで決定する必要があります。以下にRLOを決定する例を挙げます。

例 1)
河川の氾濫によるサーバルームの浸水で販売管理システムが停止した場合、システム停止後1日以内に、通常の50%程度の人数のエンドユーザがシステムを利用できるレベルまで復旧する。その後1週間以内に、通常と同レベルのエンドユーザがシステムを利用できるレベルまで復旧する。

<復旧第一段階> RTO:1日、RLO:通常の50%のエンドユーザ数
<復旧第二段階> RTO:1週間、RLO:通常の100%のエンドユーザ数

例 2)
地震によるオフィスビルの一部損壊で業務停止に陥った場合、バックアップオフィスに移動して3日以内に業務を再開する。その後2週間以内に、元のオフィスへ戻って通常業務を再開する。

<復旧第一段階> RTO:3日、RLO:バックアップオフィスでの業務再開
<復旧第二段階> RTO:2週間、RLO:通常オフィスでの完全復旧
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