無人航空機システムの安全要求事項に関するJISを制定 経産省
掲載:2021年04月23日
リスクマネジメント速報
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経済産業省は4月20日、無人航空機システムの安全要求事項に関するJISを制定しました。無人航空機システムを飛行だけでなく配送サービスなどでも利用することを想定して、製造業者と供給者が満たすべき要求事項を規定しました。
制定されたJISはJIS W0711。国土交通省が定める「飛行に関する許可・承認のための審査要領」は無人航空機に関する飛行の安全に特化しているため、JIS W0711では、これから利用拡大が期待されている市街地での物資輸送などを想定した、保管や運搬なども含めた安全性に関する要求事項を定めました。
例えば、リスクアセスメントの実施では、一般事項、危険源の同定、リスクの見積もりについて規定され、危険源については、保管や運搬などの事項を規定した上で、これらに対する安全設計や安全防護策を規定しています。また、予見される故障モードに対して、第三者無人地帯の上空から逸脱しないための機能として設計すべき制御システムを規定しています。
経済産業省は今後、設計や要求性能および試験方法に関するJISの制定を予定しています。また、将来的にはJISに基づいた国際提案を計画しています。