東京都が2015年から実施している企業向けの感染症対策支援においてこのほど、新たな支援ツールが公開されました。東京都は東京商工会議所および東京都医師会と連携して支援事業を実施しており、無料で研修教材や感染症BCPひな型などを提供しています。
感染症対策支援は従来、3つのコースに分かれていましたが、今年度に新コースを開設し4コース展開となりました。新設されたのは「環境整備コース」で、新たに支援ツール「職場における感染症対策チェックシート」(ワードファイル)が提供されました。チェックシートは、職場の感染症対策の現状を確認し課題を認識するとともに、それを踏まえた感染症対策を推進する内容です。記入式のチェックシートにチェック結果と現在の課題、課題を踏まえた取り組みを記入して事務局(東京商工会議所)へ提出すると、東京都福祉保健局のホームページに企業名(事業所名)が公開されます。
既存のコースは▽感染症理解のための従業者研修▽感染症BCP(業務継続計画)の作成▽風しん予防対策の推進の3つです。それぞれ▽「感染症基礎知識ドリル」▽感染症BCPのひな型▽予防接種など協力医療機関の紹介などを支援ツールとして提供しています。既存3コースには明確な達成基準が設けられており、満たすと「達成企業」として公表されます。達成基準はそれぞれ▽従業者8割以上の受講▽感染症BCPの策定▽風しん抗体保有者が従業者の9割以上――となっています。