「持続可能な開発目標(SDGs)報告 2024」の日本語概要版を公表 UNDESA
掲載:2024年09月30日
リスクマネジメント速報
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国連経済社会局(UNDESA)が取りまとめた年次の報告書「持続可能な開発目標(SDGs)報告 2024」(The Sustainable Development Goals Report 2024)の日本語概要版が9月18日、国連広報センターのウェブサイトに公開されました。報告書は6月28日に国連が発表したもので、今般公開されたものはSDGsで定める17の目標ごとの進捗状況をインフォグラフィックスで表した概要資料の邦訳版です。
各目標の進捗については、次のような記載がありました。
例えば目標1「貧困をなくそう」では、今の傾向が変わらない場合、2030年までに5億9,000万人が極度の貧困のままで暮らすことになるとしています。報告書によると、新型コロナのパンデミックにより2020年に世界の貧困率が数十年ぶりに上昇し、そこから回復が遅れているとしました。
目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」においては、電力を利用できない人は2022年に前年比で1,000万人増加しており、この10年間で初めての増加だとされました。報告書では、2030年までに世界全体で6億6,000万人が電力供給を受けられなくなるとの予測もあり、この格差をなくすためには、分散型再生可能エネルギーへの投資が大きな可能性を秘めていると記されています。
目標13「気候変動に具体的な対策を」では、2023年が観測史上最も暑い年になり、世界の平均気温は産業革命以前の水準を1.45度上回ったことが示されています。また報告書では、2024年から2028年までの各年の世界の平均地表面温度が、1850年から1900年の水準より1.1~1.9度高くなると予測されており、今後5年間のうち少なくとも1年間は、2023年を上回る記録的な高温となる可能性が高いと述べられています。