防災科学技術研究所(防災科研)と日本損害保険協会(損保協会)は9月29日、地震リスクについて手軽に学べるデジタルコンテンツを公開しました。部屋が揺れている様子や家財の被害についてVR動画で体感できます。
公開されたコンテンツは「地震こわれる診断VR」と「マンション管理組合向け地震リスク相談室」の二つです。「地震こわれる診断VR」は、居住階(1階、5階、10階)と震度(5強、6弱、6強)を選択すると、部屋が揺れる様子をシミュレーションしたVR動画を再生できます。建物の高さや震度に応じた揺れを疑似体験でき、テレビが倒れたり、本棚にある書籍が落ちたりする様子を音声とともに360度の映像で見ることが出来ます。シミュレーションの内容は、防災科研による実大三次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」を用いた実験データに基づき算出されています。
「マンション管理組合向け地震リスク相談室」は、マンションの耐震基準と免震構造の有無を選択すると、震度7規模の地震が発生した場合に想定される被害が示されるコンテンツです。マンション構造(柱・はり・耐震壁などの部材)に関する被害のほか、管理組合でのトラブル、エレベーターやオートロックの停止、給排水設備損傷による断水など関連するリスクを紹介しています。
また、地震による家財被害も地震保険の補償対象であることを説明し、地震保険の加入を推奨しています。なお、地震保険は単独では加入できず、火災保険と一緒に加入することになります。