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海溝型地震/活断層型地震

掲載:2022年11月08日

用語集

地震は、大きく分けて「海溝型地震」と「活断層型地震」の2種類があります。

地球の表面は十数枚の厚さ数10~200kmの「プレート(岩盤)」で覆われており、それぞれのプレートは年間数cmずつ移動しています。陸地を形成する「大陸プレート」と海底を形成する「海洋プレート」がぶつかると、より重い海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込みます。この動きによってプレートに生じるひずみが限界に達すると、ひずみを解消するため巨大なエネルギーが放出されます。

このようにして、プレートの境界にある海溝(最深部の水深が6000m以上の細長い溝状の海底地形)やトラフ(海溝よりは浅い海底の凹地)で生じる地震が「海溝型地震」です。また、プレートによるエネルギーが内陸部に及び、陸の活断層で生じる地震を「活断層型地震」といいます。「活断層型地震」は、「直下型地震」や「内陸型地震」とも呼ばれます。

過去に日本で発生した「海溝型地震」としては、関東大震災(1923年)や東日本大震災(2011年)があります。「海溝型地震」は地震が発するエネルギーの大きさであるマグニチュードが大きく、被害範囲が広い傾向があります。震源が沖合であるため揺れによる被害は「活断層型地震」より小さいこともありますが、巨大な津波が発生する可能性があり注意が必要です。「海溝型地震」は、小さな縦揺れの後、大きく揺さぶられるような横揺れが起こり、揺れが数分続くのが特徴です。地震発生から陸地への到達までにやや時間があるため、緊急地震速報などに従い迅速に対応することが望まれます。

一方、「活断層型地震」としては、阪神・淡路大震災(1995年)、新潟県中越地震(2004年)、熊本地震(2016年)、大阪府北部地震(2018年)、北海道胆振東部地震(2019年)などがあります。「海溝型地震」よりも規模は小さいものの、突然大きな縦揺れに見舞われることが多く、震源が浅い場合は特に甚大な被害が生じる恐れがあります。日本には約2000の活断層があり、未発見のものあるといわれています。「活断層型地震」は予知が難しく、緊急地震速報も間に合わない場合があるため、あらかじめ室内の家具を固定しておくなど地震対策をしておくことが大切です。

日本では現在、発生リスクが高い巨大地震として「南海トラフ地震」(海溝型地震)、「首都直下地震」(活断層型地震)への備えが叫ばれています。それぞれの被害想定を確認のうえ、日頃から準備しておくことが重要です。

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