昨年の土砂災害発生の最多は千葉県、うち9割以上が台風第13号の影響 国交省
掲載:2024年02月13日
リスクマネジメント速報
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国土交通省は1月18日、2023年の土砂災害発生件数を発表しました。それによると都道府県別では千葉県が最も多く、275件発生しました。千葉県では同年9月に台風第13号による土砂災害が257件発生しました。これはこの台風による土砂災害件数の8割以上を占め、単一の台風および単一の県で発生した件数として歴代1位となりました。
2023年の土砂災害発生件数は1,471件で、43の道府県で発生しました。統計開始以降の平均発生件数(=1,099件)と直近10年の平均発生件数(=1,446件)を上回る結果となりました。土砂災害の内訳は、がけ崩れが最も多く1,289件、次いで土石流が125件、地すべりが57件でした。
昨年は線状降水帯が発生したのちに土砂災害が起こっています。7月1日から12日までに9県(富山県、石川県、島根県、山口県、福岡県、大分県、佐賀県、熊本県、鹿児島県)で線状降水帯が発生、322件の土砂災害が発生しました。
一方、砂防関係施設において土砂・流木を捕捉し被害を未然に防止した事例も確認できたと報告しています。具体的には、富山県、岐阜県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県において砂防関係施設が効果を発揮しました。また、適切な避難行動によって犠牲者を出さなかった事例として山口県周南市福川地区の事例を記しています。同地区では住宅や車両に被害がありました。
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