水害リスク調査サービス
近年、台風や集中豪雨による水害が、毎年のように発生しています。令和に入り、関東甲信越・東北地方など東日本の広範囲に被害をもたらした令和元年東日本台風(台風19号、2019年9月)や、球磨川水系の氾濫により熊本県を中心に大きな被害をもたらした令和2年7月豪雨(2020年7月)などが立て続けに起きました。
国土交通省によると、2006~2015年までの10年間で、全国の市区町村のうち約97%で水害が発生し、さらにそのうちの約半数の自治体では、発生件数が10回以上あったとしています。このように水害は、ほとんどの地域で発生する可能性があります。
では、自社の拠点や取引先で水害が発生した際に被害を最小限に食い止めるためには、どのような対応をどこまで実施すべきでしょうか?
その最適値を見つけるためには、自社の拠点が水害により「何メートル浸水し、その状態がいつまで続くか」という被害想定を明らかにすることが重要です。
しかし、自治体が公表している水害ハザードマップでは、浸水規模(浸水深)に数十センチから数メートルの幅があります。そのため、浸水対策を検討する際に、どの程度までの対策を取ればいいのか、迷ってしまう組織が多いのではないかと思います。また、水害リスクには、河川の氾濫による洪水(外水氾濫)、排水機能の低下による内水氾濫、高潮による浸水など原因によって異なる想定がありますし、「計画規模」と「最大想定規模」のように前提となる雨量がそもそも異なっている想定もあります。
水害リスク調査サービスは、こうしたデータを元に、対象となる個別施設に対するより精緻な浸水想定データを作成します。各自治体が洪水浸水想定区域図を作成する際に用いた地点ごとの浸水規模データや、自治体ごとに公開されている詳細な数値データをもとに、具体的な数字で拠点の浸水規模を明らかにします。また、その調査結果をもとに、拠点にとって必要な浸水対策についてもアドバイスが可能です。
このようなお客様におすすめします
次のような悩みをお持ちの企業におすすめします。
- 浸水被害想定を確認する際に、どの情報ソースをもとにするべきかわからない
- 拠点の近くに大きな河川があるが、浸水深の想定に幅があり2階まで被害が発生するかわからない
- 全国に拠点があるが、どこから対策を打ったらいいか優先度がつけられない
- 水害リスク対策についてステークホルダーへ客観的な説明を求められているが、客観性をどう担保すればよいかわからない
サービスの特長
- 拠点ごとに水害リスクの有無を調査します
本社、事業所、営業所、保有施設など調査が必要な地点周辺の河川情報や下水機能情報を取得し、起こりうる水害リスクを調査します。 - 具体的な数値で被害想定を提示します
洪水や内水氾濫、高潮など起こりうる水害リスクに対して、自治体が作成した洪水浸水想定区域図をもとに具体的な地点データを調査、詳細な被害想定を提示します。 - 数値データを取りまとめた報告書を作成いたします
細かい数値データの提示だけでなく、ご希望に則して、お客様の対策の検討に役立つ優先度づけやリスクの大きさを加味した報告書の作成も可能です。 - お客様のニーズに合わせてオーダーメイドが可能です
お客様のご要望に合わせて、調査対象リスクを水害だけではなく、地震、津波、土砂災害等の災害まで広げて調査することも可能です。
主な成果物(例)
- 拠点ごとの水害リスク調査シート
拠点ごとに洪水、内水氾濫、高潮によってどの程度浸水する可能性があるか、その浸水はいつまで続くかを一覧にしてまとめます。
- 調査結果報告書
調査方法、調査対象とした情報ソース、自拠点で想定される最大の水害リスクなどを報告書の形でまとめます。
支援範囲と作業ステップ(例)
支援範囲:日本国内
事例