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土砂災害警戒情報

掲載:2021年10月18日

執筆者:コンサルタント 近藤 陽代

用語集

土砂災害警戒情報とは、大雨警報(土砂災害)が発表された後、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況となったときに、該当の地域に対して警戒を呼び掛ける防災情報のことです。主に、市町村長が避難指示を発令する際の判断や、住民の自主避難の参考となることを目的としています。各都道府県と気象庁が共同で発表しており、テレビ、ラジオ、気象庁ホームページ、各都道府県の土砂災害情報ページなどで確認することができます。

         

土砂災害は年間で平均1,100件以上も発生

土砂災害とは、台風や激しい大雨、地震などの影響で発生するがけ崩れや土石流、地すべりのことです。土砂災害は毎年全国各地で発生しており、規模の大小に関わらず平均した場合、1年間におよそ1,105件もの土砂災害が発生しているとされています。近年では、令和2年7月豪雨において、37府県で961件もの土砂災害が発生し、過去最大クラスの広域災害となりました。

また、土砂災害が発生する可能性のある地域は、日本全国で約68万区域にのぼると推測されています。土砂災害は一瞬にして甚大な被害を及ぼす恐れがあるため、日頃から正しい知識を持ち、備えておくことが重要です。

土砂災害警戒情報とは

土砂災害警戒情報は、住民の避難行動を促すための「防災気象情報」の一つで、防災気象情報と共に示される5段階の警戒レベルでは「警戒レベル4」に相当します。警戒レベル4は「危険な場所から全員避難」が必要とされ、自治体が避難指示を発令する状況です。この段階になると命に関わる災害がいつ発生してもおかしくないと言えます。

なお、土砂災害警戒情報の発表の目安は「あらかじめ設定された『この基準を超えると、過去の重大な土砂災害の発生時に匹敵する極めて危険な状況となり、命に危険が及ぶような土砂災害がすでに発生していてもおかしくない』という基準に基づき、2時間先までにその基準に到達すると予測された時」とされています。「2時間先までに」という時間設定は、避難にかかる時間を考慮しているためです。

土砂災害警戒情報の記載内容

土砂災害警戒情報は、発表時間、発表者名、警戒対象地域名、警戒文、補足情報、警戒対象市町村を示す地図、といった内容で構成されています。主な情報である「警戒対象地域」と「警戒文」の詳細を以下に示します。

警戒対象地域

土砂災害の危険が高まっている地域のことです。主に市町村レベルで対象の地域が指定されます。

警戒文

「概況」と「取るべき措置」について記載されています。概況とは、発表時点での現地の状況の概要のことです。例えば、「大雨により土砂災害の危険度が高まっている」等の内容が記載されています。また、取るべき措置には、警戒対象地域の方に対して速やかな避難を求める旨が記されています。

出典:国土交通省「都道府県と気象庁が共同して土砂災害警戒情報を作成・発表するための手引き」、図4 土砂災害警戒情報(例)

土砂災害警戒情報に関する情報収集

土砂災害警戒情報が発表された際には、気象庁がウェブ上で提供しているサービス「土砂キキクル」の情報を確認することで、今どこで、どの程度災害の危険が迫っているのかについて、より視覚的に情報を得ることができます。

キキクルでは、大雨による災害を「土砂災害」「浸水」「洪水」に分け、さらにそれぞれの発生危険度を地図上で1km四方の領域(メッシュ)ごとに5段階に色分けして表示することで、各区域の災害の危険度が一目でわかるようになっています。また、10分ごとに情報が更新され、数時間先までの危険度について情報を得ることができます。大雨で警報や注意報が出た際には、土砂災害警戒情報が発表されていなくてもこまめにチェックをし、該当区域が「薄紫色(非常に危険)」になった場合には、速やかに自主避難を始めることが非常に重要です。

なお、速やかな避難のためには、普段から自分の居住地域のハザードマップで避難場所を確認しておく必要があります。ハザードマップについては、国土交通省が運営しているポータルサイトや、各自治体のホームページ等で確認することができます。土砂災害の恐れのある地区は「土砂災害警戒区域」や「土砂災害危険箇所」との記載がされています。いざという時に備えて、日頃からこうした情報を収集しておくことが大切になります。

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