デジタルガバナンス・コード3.0に沿って審査、「DX調査2025」開始 経産省/東証

掲載:2024年12月05日

サイバー速報

         
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2025年5月以降に発表する予定の「DX銘柄2025」などを審査するための調査「デジタルトランスフォーメーション調査2025」(以下、DX調査2025)が12月2日から始まりました。調査対象は東京証券取引所(以下、東証)に上場する国内企業約3,800社、調査方法はWebアンケート形式(選択式および記述式)となります。回答の受け付けは情報処理推進機構(IPA)が運営するウェブサービス「DX推進ポータル」において12月23日18時まで。

「DX銘柄」は企業のDX活動を経済産業省と東証が評価するもので、2015年以降発表していた「攻めのIT経営銘柄」を2020年に「DX銘柄」へと改称したものです。「DX銘柄」には「DX銘柄企業」のほか、「DXグランプリ」や「DX注目企業」も選定されます。また、調査対象を東証上場企業とはせずに中堅・中小企業とした「DXセレクション」も2022年に創設され、こちらの調査は11月1日から始まっています。

審査の基準となるものは「デジタルガバナンス・コード」です。東証上場企業が対象となるDX銘柄では前提としてDX認定制度(経済産業省)における「DX認定」(※1)の取得が必須となります。取得には、デジタルガバナンス・コードの基本的事項への対応が求められます。

デジタルガバナンス・コードは2024年9月に改訂され「3.0」となりました。「DXに投じる資金はコストではなく、価値創造に向けた投資である」や「DX推進はIT部門ではなく、経営陣(経営者や執行役員等)や取締役会の役割である」など、経営者向けのメッセージが強く打ち出されたほか、「人的資本経営の実現に向けた検討会報告書~人材版伊藤レポート2.0~」の3つの視点と整合するよう、「DX経営に求められる3つの視点」が盛り込まれ、デジタルガバナンス・コードの全体像は「DX経営に求められる3つの視点・5つの柱」(※2)へと新たに整理されました。

DX調査2025の調査項目は選択式と記述式に分かれています。選択式項目は全54問、記述式項目の設問は、DX実現能力▽ステークホルダーへの開示▽企業価値貢献――の観点から設定されています。

※1)DX認定制度の事務局は情報処理推進機構(IPA)となり、ウェブサービス「DX推進ポータル」を通じて申請し、審査を受けます。

※2)3つの視点は、「経営ビジョンとDX戦略の連動」「As is-To beギャップの定量把握・見直し」「企業文化への定着」。5つの柱は、「経営ビジョン・ビジネスモデルの策定」「DX戦略の策定」「DX戦略の推進」「成果指標の設定・DX戦略の見直し」「ステークホルダーとの対話」。