脱炭素経営を促進、4つのガイド(中小規模事業者向け/GHG排出削減計画策定/ TCFD活用/ICP活用)を改定し公開 環境省
掲載:2023年03月13日
リスクマネジメント速報
目次
脱炭素経営を促進する目的で環境省は3月6日、4つのガイドを改定し公開しました。政府のモデル事業を通じて得られた成果事例を追記するとともに、最新動向を踏まえた内容に更新しました。
改定したガイドは以下の4つです。
- (1)中小規模事業者向けの脱炭素経営導入ハンドブック~これから脱炭素化へ取り組む事業者の皆様へ~
- (2)SBT等の達成に向けたGHG排出削減計画策定ガイドブック 2022年度版
- (3)TCFDを活用した経営戦略立案のススメ~気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド 2022年度版
- (4)インターナルカーボンプライシング活用ガイドライン~企業の脱炭素投資の推進に向けて~(2022年度版)
(1)は2021年4月に公開した「中小規模事業者のための脱炭素経営ハンドブック」よりも一歩手前の段階にある事業者向けに作成されました。名称を「導入ハンドブック」とし、ページ数も133ページから16ページへと圧縮しました。脱炭素経営に取り組む利点と方法について▽知る▽測る▽減らす――の3ステップで解説しています。
(2)は、「Scope3(排出削減)」でのサプライヤーとの排出削減に関連した解説を拡充しました。(3)は、TCFD提言における11の推奨開示項目のうち、企業が対応に苦慮している「シナリオ分析」に焦点を当てて解説しています。参考パラメータやツールを掲載するとともに、「事業インパクト評価」に関する算定イメージや算定パターンの具体例も追加しています。(4)は、2022年度に実施した「ICP(インターナショナルカーボンプライシング)を用いた投資決定モデル事業」での実証を踏まえ、ICPの制度設計に関する検討内容をより具体化して詳説しています。(1)~(4)それぞれに、企業の事例が掲載されています。
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