省エネルギー政策の観点から特に意義の大きい技術を明記、「省エネルギー・非化石エネルギー転換技術戦略2024」を公表 経産省・NEDO
掲載:2024年05月24日
リスクマネジメント速報
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資源エネルギー庁とNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は5月14日、3月に実施した意見公募を踏まえて策定した「省エネルギー・非化石エネルギー転換技術戦略2024」(以下、技術戦略2024)を公表しました。2050年カーボンニュートラル目標の達成に向けては省エネルギー技術や非化石エネルギー転換技術の研究開発および普及・導入が必要です。技術戦略2024では、目標達成に向けて重要とされる技術分野を具体的に示しました。
公表された戦略は2007年に初めて「省エネルギー技術戦略」として示されたものを随時改定してきたもので、前回は2016年9月に策定しました(2019年7月に重要技術のみを改定)。改正省エネ法では、省エネルギーに加えて非化石エネルギーへの転換が新設されたため、戦略の名称も今回から「省エネルギー・非化石エネルギー転換技術戦略」へと変え、省エネ技術と非化石エネルギー転換技術の両方について記載されています。
それによると、重要技術のうち産業・家庭・業務・運輸の各部門において特に省エネを実施する余地やインパクトが大きい技術に着目、それらを「省エネルギー政策の観点から特に意義の大きい技術」と明記したトピック内で記しました。例えば業務部門では、自動運転や生成AIに関連するデータ処理が増大することに対応するため、ICT機器の高効率運用技術やデータセンターの運用最適化技術などが挙げられています。
このほか、水素などの非化石エネルギーへの転換に資する技術▽電気の需要の最適化(ディマンドリスポンス)の推進に必要な技術▽産業・運輸部門の省エネ・脱炭素化の推進に必要な技術――などが追加されています。
参考文献
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