実効性のあるBCP追求のための調査レポート「BCPの事実と真実~BCP・レジリエンス業界への提言~」を発行

2011年の東日本大震災を契機に、我が国にBCPは根付いたといってよいだろう。しかし、未曾有の大災害から13年が経過し、2024年の元旦には能登半島地震をも経験した今、その実効性という観点からもBCPの現状を捉えなおす必要がある。「そのBCPは命を救い、職場を本当に守れるか」「有事に機能するか」という観点に視座を高めていくために、BCPの現状と課題を調査し、本当に機能するBCPには何が不可欠なのかを考察した。
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調査結果サマリー
- 半数以下しかBCPが機能すると思っていない
- BCPが機能する実感が最も高い業種は「教育、学習支援業」、低い業種は「建設業」と「卸売業、小売業」
- 機能するBCPにするための課題は、社員の取組み意識の低さとBCPに関するノウハウの不足
- 機能するBCPにはトップの関与が欠かせない
- 機能するBCPには企業風土が影響する
- オールハザードBCPは機能するBCPを後押しする
これらの調査結果をもとに、本報告書の最後に「BCPが機能する」ために必要な要素、取組みとして最短で実効性が向上する仕組みについて提言している。
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調査方法
調査方法の概要を下記の通り記載する。
項目 | 内容 |
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調査の目的 | BCPの策定内容・活動(事実)と実効性(真実)に関する状況・意識調査 |
回答者 | BCPを策定している企業で、自社のBCP関連業務に携わっている方1,000名
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回答者属性 | 回答者1,000名の所属組織規模は以下の通り
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調査期間 | 2023年7~8月 |
調査手法 | ウェブアンケート ※株式会社クロス・マーケティングの協力のもと実施 |
※数字の合計はパーセンテージの端数処理のために100%にならない場合があります。
※複数選択での回答を求めた設問もあるため、本レポートに記載されているグラフの合計値が1,000名を超える場合があります。
BCPは有事が発生しないとその真価を発揮しない。そして有事が起きることは稀であるが故に、BCPは形骸化しやすく、活動を継続しないと実効性は失われていくといえるだろう。「我が社にBCPがある」ではなく「我が社のBCPは機能する」という社会の実現に向けて、本調査が少しでも役に立つことができれば幸いである。