日本災害情報学会は5月15日、集中豪雨や台風など洪水が起きやすい出水期を迎えるにあたって、新型コロナウイルスの感染リスクを避けることを念頭に置いた災害時の避難について提言を発表しました。
具体的には、要点を3つ挙げています。「避難所以外の避難(分散避難)」「ハザードマップ・防災マップの事前確認」「大雨『警戒レベル』の正しい理解」です。
分散避難については、避難所に行くことだけが避難ではないと示し、在宅避難やホテル、親戚や知人宅への避難を選択肢として提起。新型コロナウイルスの感染リスクのある状況では、こうした避難によって、避難所の3密(密閉・密集・密接)が避けられるとしました。
ハザードマップ・防災マップの事前確認については、これらのマップを利用して自宅や避難場所の安全性をあらかじめ確認するとともに、川に近い場所、低い場所、急峻な斜面の近くではマップに図示されていなくても危険な場合があるため注意が必要と呼び掛けました。
大雨に関する気象情報の「警戒レベル」について、正しい理解を求め、「警戒レベル4:全員避難」は、危険な場所にいる人を対象にした「全員」であることを説明しています。