全国銀行協会は2022年12月、気候変動問題に関する特設サイトを開設しました。一般企業が気候変動問題に取り組む際のステップが簡潔にまとめられているほか、銀行の支援策や国内外の動向などについても紹介しています。
特設サイトは企業が気候変動対応を検討する際の参考となることを目的に作成されました。気候変動問題の概要をはじめ、企業がまず何をすればよいのか、どのように対応を進めていけばよいのかを示すとともに、銀行が行っている支援を紹介しています。
具体的には、企業においては▽経営の重要課題として認識▽温室効果ガス排出量の現状把握▽気候変動がもたらす自社リスクの整理▽各リスクへの対応検討▽施策の推進――というステップを提示し、参考となるガイドラインやツール(日本商工会議所の「CO2チェックシート」)などを示しました。銀行は企業とのエンゲージメント(対話)により、ソリューションを通じて支援するとしています。
特設サイトにはこのほか、気候変動問題に関する国内外の政策動向や金融分野の主な動向をまとめた年表を掲載。気候変動問題に関する枠組みを概観することができます。年表はグローバルと国内で分かれ、グローバルでは1992年5月の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の採択から、国内のものは2015年12月のパリ協定採択から始まっています。グローバルでは、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)がIFRSサステナビリティ開示基準を2023年初頭に公表予定であることが記されています。