厚生労働省は2月25日、カスタマーハラスメント対策に特化した企業向けマニュアルを公開しました。カスタマーハラスメントはパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)を踏まえて制定された指針によって、事業主が適切に対応するための体制を整備することや、被害防止に取り組むことなどが望ましいと示されています。
カスタマーハラスメントは取引先や顧客からのひどい暴言など著しい迷惑行為をいいます。指針では、労働者からの相談体制を整備することや被害者となった従業員への配慮などが事業主の望ましい取り組みとして挙げられています。
公開された「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」(全60ページ)は指針に沿った取り組みを提示するものです。カスタマーハラスメントの判断基準や対策の基本的な枠組み、未然に防ぐための方策などを掲載しています。
例えば、カスタマーハラスメント対策に関する事業主の基本方針・基本姿勢の明確化や従業員のための相談体制の整備、対応手順の策定といった事前の準備から実際に起こった際の対応まで、具体的な手順をまとめています。
厚生労働省はこのほかに、マニュアルの概要版となるリーフレット(全8ページ)と啓発用のポスターも作成し公開しました。それぞれ同省ホームページからダウンロードできます。