カスハラ防止で漫画『ぼのぼの』とコラボ、啓発冊子「ぼのぼのと考えよう カスハラってなんのこと?」を作成 消費者庁
消費者庁はこのほど、人気漫画『ぼのぼの』のキャラクターを起用したカスタマーハラスメント(カスハラ)防止の啓発冊子「ぼのぼのと考えよう カスハラってなんのこと?」を作成、公表しました。幅広い世代を対象にカスハラのトラブルを未然に防ぐ目的で冊子は作成されました。『ぼのぼの』の世界観やキャラクターの力を借りて、より多くの人がカスハラ問題を考えられるように工夫されています。
カスハラとは、顧客や取引先からのクレーム・言動のうち、要求内容の妥当性に照らして「要求を実現するための手段・様態が社会通念上不相当であり、その結果として労働者の就業環境が害されるもの」をいいます。冊子では、主人公のラッコ「ぼのぼの」とその仲間たちが登場し、よくあるカスハラのケースを紹介しながらお店(従業員)側とお客(消費者)側のそれぞれの視点からカスハラについて考えていくストーリーが展開されています。
特に、カスハラが起こる背景として従業員(事業者)と消費者双方の「認識不足」や「勘違い」、「すれ違い」に焦点が当てられています。サービス内容やルール、対応方法などについて双方の理解や説明が不十分な場面はどこでも起こり得ます。こうした状況がカスハラに発展しないよう、感情的な対立を避け「お互いさま」の気持ちを持つことが大切だとし、「お互いさまって お互いがそう思わないと お互いさまにならないんだ」というメッセージを伝えています。
それでも、意見や要望などがあってヒートアップしそうになったときの予防策として、「上手な意見の伝え方チェックリスト」も掲載されています。例えば、「ひと呼吸、おこう」や「具体的に伝えよう」、「相手の話を最後まで聞こう」といった5項目が挙げられています。
『ぼのぼの』は2026年には連載40周年を迎える、いがらしみきお氏による長寿漫画。時に哲学的な問いや深い洞察が織り交ぜられ、独自の世界観が多くの人を惹きつけています。