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「物流革新緊急パッケージ」を公表、トラック運送事業の適正な取引に向けて11~12月を「集中監視月間」と位置づけ 政府

掲載:2023年10月23日

リスクマネジメント速報

         
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政府はこのほど、「物流革新緊急パッケージ」を公表しました。物流の「2024年度問題」について何も対策を講じなければ、輸送力は2024年度に14%、2030年度には34%不足する可能性があるとし、輸送力不足の解消に向けて施策を前倒しして取り組むとしました。

物流革新緊急パッケージは次の3つを柱に掲げています。

  1. 物流の効率化
  2. 荷主・消費者の行動変容
  3. 商慣行の見直し

このうち「商慣行の見直し」では、トラック運送事業における適正な取引を阻害する疑いのある荷主企業・元請事業者の監視が強化されます。11~12月を「集中監視月間」と位置づけ、悪質な荷主に対して「働きかけ」、「要請」、「勧告・公表」といった措置が講じられます。

これに先駆け、国土交通省は今年7月に「トラックGメン」を創設、これまでに貨物自動車運送事業法に基づく「働きかけ」を120件、「要請」を5件実施しました(2023年7月21日~9月29日)。トラックGメンは荷主都合による恒常的な長時間の荷待ちや運賃・料金の不当な据置きが解消されるよう働きかけています。

また、荷主には荷待ちや荷役時間の短縮に向けた計画を作成することや、物流経営責任者を選任することを義務化する方針が明記されています。トラックドライバーの賃上げに向けては、「標準的な運賃」の引き上げを年内に対応する予定とし、次期通常国会での法制化を推進するとしました。

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