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地震発生確率を4段階のランクで評価、長期評価による地震発生確率値を更新 政府地震調査委員会

掲載:2025年01月28日

リスクマネジメント速報

         
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政府の地震調査研究推進本部地震調査委員会はこのほど、算定基準日を2025年1月1日とした長期評価による地震発生確率値を公表しました。

地震調査委員会では、「想定された地震が発生しない限り、発生確率値が時間の経過とともに増加するモデル」を用いて、定期的な地震発可能性の評価が行われています。前回の算定基準日から1年が経過したため今般再計算が行われ、最新の確率値に更新されました。結果は、発生可能性の高さによって4段階のランクで示されています。

それによると、まず、活断層で発生する地震については、新潟県の長岡平野西縁断層帯のランクがA(やや高い:30年以内の発生確率が0.1~3%未満)からS(高い:30年以内の発生確率が3%以上)へ引き上げられました。そのほかは前回の評価から変わっていませんが、九州から関東までを横断する大断層である中央構造線の石鎚山脈北縁西部は引き続きSランクとされています。

海溝型地震に関しては、ランクが引き上げられた場所はなかったものの、十勝沖から択捉島沖およびそれより東の海溝である千島海溝での超巨大地震(M8.8程度以上)の発生確率は引き続きⅢランク(高い:30年以内の地震発生確率が26%以上)となりました。ほかにも、根室沖でのM7.8~8.5程度の地震、青森県東方沖および岩手県沖北部でのM7.9程度の地震、宮城県沖の陸寄りでのM7.4前後の地震、南海トラフでのM8~9クラスの地震についてもⅢランクと評価されています。