米国疾病対策センター(CDC)は4月5日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための一般向け手引きを改訂し公表しました。「物体の表面に触れることによる感染のリスクは低い」との見解を示し、新型コロナウイルスの感染者やその疑いがある人のいない空間では通常、1日1回の清掃で表面に付着したウイルスを十分に除去し、健全な施設を維持することができると明記しました。石鹸や洗剤を用いた洗浄によって、表面の細菌を減らすとともに、ウイルス粒子の一部を弱めたり、損傷させたりすることで、表面からの感染リスクを減らすことができると説明しています。
但し、感染リスクが高まる条件のもとでは、清掃の頻度を上げるか、清掃に加えて消毒も行うことを推奨しています。具体的には、新型コロナウイルス感染者が多い地域に居住している、マスクを着用している人が少ない、手洗いの頻度が低い、当人の重症化リスクが高い――などを挙げています。また、過去24時間以内にその場所で感染者や新型コロナウイルスの陽性反応が出た人がいた場合は、清掃と消毒をする必要があると明記されています。
なお、この手引きは、一般的な建物および施設を対象とし、医療や調理など、そのほか清掃・消毒に関する特定の規制や慣行が適用される可能性のある施設については、除外しています。