周辺の浸水状況をリアルタイムで確認可能に、「浸水センサ表示システム」を試行的に公開 国交省
掲載:2024年12月09日
リスクマネジメント速報
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国土交通省は11月14日から「浸水センサシステム」の試行的な公開を開始しました。
近年、大雨による浸水被害や河川の氾濫が頻発する中、周辺地域の浸水被害や堤防の決壊を速やかに確認し、迅速な災害対応ができるようにすることを目的としたもので、地図上でリアルタイムに浸水状況を把握することができます。
本システムでは、該当の浸水センサが「浸水なし」の場合は水色、「浸水あり」の場合は赤色の丸で表示され、推定される浸水エリアも確認することができます。同じ場所でも、複数のセンサを異なる高さに設置することで、浸水の高さを知ることも可能です。
情報の活用方法としては、河川の管理だけでなく、例えば、保険会社が保険加入者の住宅にセンサを設置することで、被害状況を把握し保険金支払いのプロセスを円滑に行ったり、流域内のさまざまな企業・店舗が事業施設を適切に管理することなどに役立つと考えられています。
浸水センサは2022年度から実証実験が実施されており、本年度は162自治体・45企業が参加しました(2024年7月時点)。使用されるセンサは「ワンコイン浸水センサ」と呼ばれ、小型で低コスト、長寿命であることが特徴的です。参加者からは「浸水センサを活用して、避難情報発令や通行規制の判断、被害状況の把握につなげたい」、「浸水や内水氾濫をいち早く把握し、管理施設の被害防止・軽減、早期復旧に活用したい」といった声が挙がったとされました。