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気候変動の影響を踏まえ、内水浸水対策に関するガイドラインを改訂へ 国交省

掲載:2021年06月28日

リスクマネジメント速報

         
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内水浸水対策に関するガイドライン改訂を議論してきた国土交通省の検討会は6月8日に第3回を開催し、2つのガイドライン改訂案を公表しました。2020年6月に取りまとめられた「気候変動を踏まえた下水道による都市浸水対策の推進について 提言」(2021年4月に一部改訂)を踏まえ、気候変動対応の内容などが追記されています。

公表された改訂案は「雨水管理総合計画策定ガイドライン」と「内水浸水想定区域図作成マニュアル」の2つです。ガイドラインは2017年7月以来、マニュアルは2016年4月以来の改訂になります。

「雨水管理総合計画」は、下水道による浸水対策を実施すべき区域や目標とする整備水準、施設整備の方針などを定めるものです。ガイドライン改訂案では、気候変動により将来の降雨量が増加することを考慮して、「事前防災」の考え方に基づいた整備を行う必要があると明記しています。具体的には、「計画降雨」や「計画雨水量」の設定にあたっては、気候変動の影響を踏まえるものとし、「降雨量変化倍率1.5倍(北海道北部、北海道南部)」「同1.1倍(その他14地域、沖縄含む)」が追記されました。この倍率はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が示した気候変動予測シナリオ「RCP2.6」(平均気温が2℃上昇)を考慮して試算されています。また、「計画降雨」の定義に、浸水被害の発生を防止するための下水道施設の整備の目標として、気候変動の影響を踏まえて下水道法事業計画に位置付けられる降雨を指すことが追記されました。

「内水浸水想定区域図」は、内水氾濫が発生した場合に浸水が想定される「区域」と「浸水の深さ」を表示した図面です。マニュアル改訂案では、「内水浸水想定区域」の定義に「計画降雨」(レベル1降雨、L1)が追記されました。

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