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第6次評価報告書「気候変動2022:気候変動の緩和」を公表 IPCC第3作業部会

掲載:2022年04月15日

リスクマネジメント速報

         
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気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第3作業部会は4月4日、第6次評価報告書「Climate Change 2022: Mitigation of Climate Change(気候変動2022:気候変動の緩和)」を公表しました。IPCCには3つの作業部会があり、第3作業部会は気候変動に対する対策(緩和策)についての評価を行っています。

報告書では、緩和策が世界的に進展を見せている一方、世界の温室効果ガス排出量は2010~2019年の間で増加し続けたと指摘。2021年に開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)より前に提出された温室効果ガス排出量の国別削減目標(NDC)では温暖化が1.5度を超えるとし、気候変動緩和策の加速を呼び掛けました。

地球温暖化を1.5度に抑えるシナリオと整合性のある排出経路(道筋)は、2025年までに世界の排出量がピークに達し、そこから減少に転じる内容であると示しました。排出量の削減を実現するために、エネルギーや産業といった部門ごとの対策を提示するとともに、エネルギーの需要側の行動変容についても言及しました。食生活や交通手段など消費者の生活様式の変容などによって、2050年の排出量は40~70%削減できる可能性があるとしました。

報告書には、経済への影響やSDGs(持続可能な開発目標)との相乗効果についても盛り込まれました。温暖化を1.5度に抑える対応を行っても経済成長が停滞することはないとしたほか、SDGsとはシナジーとトレードオフの両側面があるものの、緩和策の推進は持続可能な社会の実現に貢献すると訴求しました。

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