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2℃もしくは4℃気温上昇したときの台風は? シミュレーション結果を公表 環境省

掲載:2023年08月01日

リスクマネジメント速報

         
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環境省は7月21日、地球温暖化が進んだ世界において大型の台風が襲来した場合の影響に関する評価結果を公表しました。同省では、シミュレーション結果をもとに、地球温暖化が進行した世界では台風はより発達した状態で上陸し、洪水や高潮などの災害のリスクが高まると分析しました。

地球温暖化が進行したシナリオとして、世界平均気温が工業化以前(18世紀半ば頃)より2℃もしくは4℃上昇する2つのケースを想定しました。大型の台風としては、令和元年東日本台風(台風第19号)と平成30年台風第21号の2つの事例データを用いました。気象シミュレーション結果によると、いずれにおいても台風は現在よりも中心気圧が低下して、より強い勢力を保ったまま日本に接近することが示されました。これにより河川のピーク流量(最大流量)が増加するほか、高潮の発生確率が高まったり、台風の最大風速が増大したりすると予測しました。

例えば4℃上昇の場合、令和元年東日本台風では増水した河川の最大流量が河川整備基本方針で定めている数値を上回るケースがあるとしました。同様に平成30年台風第21号では、最大風速が50m/sに達するケースがあるなどと示されています。

環境省は評価結果の内容とともに台風発達のメカニズムやシミュレーションの手法についても解説したパンフレット「勢力を増す台風 ~我々はどのようなリスクに直面しているのか~」を作成、公式サイトで公開しました。

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