気象庁は8月26日、令和4年度予算概算要求概要を公表しました。線状降水帯の予測精度向上や気候変動の対応に前年度よりも3~4倍多く予算を計上しています。
公表された令和4年度気象庁関係予算概算要求の概要によると、総額は約589.8億円で、線状降水帯の予測精度向上などに向けた取り組みの強化・加速化に、約53.7億円を計上しています。同項目の前年度予算額は約14億円だったため、前年度比3.8倍となりました。
線状降水帯を引き起こす積乱雲の元となる海上および陸上の水蒸気量(湿度)を正確に把握するための観測を強化し、数値予報モデルの高度化・技術開発を進め、線状降水帯の予測精度の向上を図ることが狙いです。技術開発推進体制の強化のため、83人の増員も求めています。
気候変動に関する監視・予測情報の充実に向けて、約3.3億円を計上しています。同項目の前年度予算額は8300万円だったため、前年度比4倍となりました。グリーン社会の実現に向けて、科学的基盤データを継続的に提供し、自治体などの防災対策や脱炭素社会に向けた最適な気候変動対策を推進するのが目的です。