気象庁と国土交通省は防災気象情報の名称や体系を大幅に刷新し、今年の5月下旬から運用を開始する予定です。運用開始に先立ち、新たな防災気象情報について広報する特設サイトを昨年12月に公開しました。
新たに運用を開始する防災気象情報は、これまで複雑だった防災気象情報を体系的に整理し、避難行動の指標となっている「警戒レベル」と整合性を持たせることで災害への警戒を直観的に促す狙いで導入されます。
防災気象情報は、「河川氾濫」「大雨」「土砂災害」「高潮」の4分類に整理されました。警報や注意報それぞれに、5段階の警戒レベルを付して発表します(表)。
表 新たな防災気象情報の名称
自治体が発令する「避難指示」などは、防災気象情報に基づいています。しかし、該当する防災気象情報が警戒レベルを連想しづらいとの声があったり、 警戒レベル5相当では「大雨特別警報(土砂災害)」であるのに、警戒レベル4相当では「土砂災害警戒情報」となってレベルが変わると呼称が異なったりするのがわかりづらいという課題がありました。
今後は5段階の警戒レベルと整合を図ります。「河川氾濫」では、新たに特別警報を開始するほか、警戒レベル4相当情報には新設の「危険警報」を導入します。例えば、「土砂災害警戒情報」は「レベル4土砂災害危険警報」に変わります。
「河川氾濫」と「大雨」は、対象とする河川の違いによる整理となります。河川氾濫は、1級河川などの大河川を対象とし、川ごとの情報となります。他方、大雨は低地の浸水や大河川以外を対象としエリアごとの情報となります。
昨年12月に公開された特設サイトでは、防災気象情報が変更される目的などを紹介するとともに、防災気象情報を活用する組織向けのチラシも用意しました。情報名称が大きく変わるため、防災計画などの見直しや点検を推奨しています。
なお、 避難行動に直接結びつかない情報、警戒レベル相当情報以外の特別警報・警報・注意報については今年5月下旬以降も運用に変更はありません。暴風、波浪、大雪、暴風雪などを対象に気象庁は特別警報・警報・注意報を発表していますが、これらはレベル5(緊急安全確保)やレベル3(高齢者等避難)には相当しない情報となります。
