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総務省・災害時テレコム支援チーム(MIC-TEAM)

掲載:2025年01月07日

用語集

総務省・災害時テレコム支援チーム(MIC-TEAM)は、大規模災害時に情報通信手段の確保に向けた災害対応支援を行うことを目的として令和2年(2020年)6月に発足しました。被災状況等に応じて被災地の地方公共団体に派遣され、情報通信分野における被災状況の詳細な把握や関係行政機関・事業者等との連絡調整などの支援を行います。

         

総務省・災害時テレコム支援チーム(MIC-TEAM)とは

令和元年房総半島台風や令和元年東日本台風によって発生した長期間の通信障害を受け、総務省では通信障害の復旧プロセスや初動対応、地方公共団体への技術的な支援についての検証を行いました。これを踏まえて令和2年(2020年)6月に発足したのが、総務省・災害時テレコム支援チーム(MIC-Telecom Emergency Assistance Members: MIC-TEAM)です。

MIC-TEAMは総務省、総合通信局および沖縄総合通信事務所から選定された職員によって構成され、大規模災害が発生した場合、または発生するおそれがある場合に被災地の地方公共団体に派遣され、情報通信手段の確保に向けた災害対応支援を行います。

MIC-TEAMの主な活動内容

総務省では、省内にMIC-TEAMのメンバーリストを作成し、被災状況等に応じて被災した地方公共団体にリエゾン※として派遣します。

MIC-TEAMの重要な活動の一つに、関係行政機関・事業者等との連絡調整があります。関係行政機関に対して被災箇所等の情報提供や復旧に向けた協力要請などを行う一方、電気通信事業者等に対しては被災者ニーズの情報提供を行い、利用者等への支援を要請します。電気通信事業者とは「通信確保調整チーム」を編成し、「通信関係連絡・調整会議」を開催して情報共有や調整を進めていきます。

さらに、移動電源車の貸与や移動通信機器・ICTユニットの貸与、臨時災害放送局の開設支援(設備の貸与)など、情報通信手段の確保のためのさまざまな支援を実施。被災した地方公共団体への技術的助言として、早期復旧に向けた対応策の提案や復旧状況の情報提供なども行います。

※フランス語で「つなぐ、橋渡し」を意味し、災害が発生した場合、または発生するおそれのある場合に被災自治体に派遣され支援活動に貢献する「災害対策現地情報連絡員」を指す

近年の災害における活動実績

令和2年(2020年)の発足以降、MIC-TEAMはさまざまな災害時に派遣されています。令和3年には7月1日からの大雨に際して鹿児島県、熊本県、静岡県および熱海市に派遣されたほか、令和4年には9月の台風や12月22日からの大雪に際して、令和5年には夏の大雨に際して、被災した地方自治体に派遣されました。

令和6年1月に発生した能登半島地震においては、のべ約133名(うち総務本省からのべ35名。2024年5月末時点)の職員が石川県庁に派遣され、のべ約1055名の事業者とともに支援活動にあたりました。