気候変動適応の視点を反映させた行動計画などを推進、気候変動適応計画における気候変動適応の進展把握・評価に係る中間報告書を公表 環境省
掲載:2024年04月01日
リスクマネジメント速報
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政府が策定した「気候変動適応計画」(現在は2021年10月に策定、2023年5月に一部変更)は中間年に中間報告書を作成することとしています。2023年度は中間年となるため、気候変動適応推進会議(環境省)は3月26日、同計画における気候変動適応の進展を評価する中間報告書を公表しました。
気候変動適応計画の進捗管理では、施策に関する指標を設定し、適応策の進展を把握、評価することとしています。同時に把握および評価するための手法についても検討が行われます。これらについて中間報告書は取りまとめました。
指標と目標に対する進捗では、都道府県・政令指定都市による地域気候変動適応計画の策定率が2023年度に100%となり、3年前倒しで達成しました。一方、気候変動適応の取り組み内容の認知度は依然低いままで計画策定時から0.8ポイントしか増加せず気候変動適応という言葉、取り組みをともに知っている国民の割合は12.7%に留まりました(2023年7月内閣府世論調査、2023年11月公表)。また、都道府県・政令指定都市が策定する行動計画(※)にある防災の取り組みについて気候変動適応の視点を反映することを掲げています。目標は2026年度に100%としていますが、2022年度に反映されている割合は33%でした。
環境省気候変動適応策のPDCA手法検討委員会において施策の効果を的確に把握・評価するための手法を検討しています。中間報告書には現在検討中の評価方法における課題と方向性が示され、2025年度にとりまとめを行う予定です。
※総合計画、地域防災計画など
参考文献
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