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用語集

減災

2013年02月20日

「減災」とは近年、防災とともに使われるようになった言葉で「被害を軽減するための事前の取り組み」をいいます。

減災という考え方が注目されるようになったのは1995年1月の阪神・淡路大震災以降とされています。それ以前の災害対策は「被害を出さない」ための「防災」に重点が置かれていましたが、阪神・淡路大震災での被害を目の当たりにし、大規模な自然災害に対し、被害を出さないための対策を取ることは難しい、現実的ではないと考えられるようになりました。被害を出さないのではなく、あえて被害が出ることを想定した上で、その被害を如何に最小限に留めるかという対策を事前に講じる取り組みが減災です。

防災と減災

「防災」と「減災」は次のように区別して利用されているようです。
  • 防災: 被害を出さないための対策
  • 減災: 被災を最小限に留めるための対策
例えば水害対策の場合、川の水が氾濫しないための堤防整備などの対策は防災、氾濫した際に浸水などの被害を少なくするための対策は減災に区分されます。一般に、減災対策は想定する被害のうち、何をどの程度軽減させるべきかという優先付けを行い、重点的な対策を立てるので、広い範囲をカバーしようとする防災対策に比べ費用や労力を抑えることが可能です。

一方で、防災訓練や防災計画など、防災には従来から減災の視点や要素が含まれるものがあり、防災と減災は切り離して考えるべきではありません。「被害を防ぐ」という広い意味では減災も防災に含まれます。あえて今、「防災」「減災」とされるのは、近年進められている災害対策の多くが大規模災害を教訓とし、必要に迫られて考えられた現実的な対策であるからだといえます。

減災の取り組み-地域防災計画

各地方自治体では、地域防災計画をベースに減災の取り組みが進められています。
例えば東京都では、東日本大震災で得た教訓や平成24年4月公表の新たに見直された「首都圏直下地震等による東京の被害想定」を踏まえて、平成24年に東京都地域防災計画(地震編)が修正されましたが、その中の減災目標には、以下に示すように、被害想定に対しどれだけ被害を減らすのか、具体的な数値を示したものも含まれています。

 
首都圏直下地震等による東京の被害想定
(※1夕方18時、風速8m/秒)
東京都地域防災計画(平成24年修正)
減災目標 減災対策例
死者数 ※1 9600人 6000人減(約6割減) ・住宅耐震化率を平成32年度までに95%にする
・消防団活動体制の充実
避難者数 ※1 338万人 150万人減(約4割減)
建築物の全壊・
焼失棟数 ※1
30万等 29万棟減(約6割減)
帰宅困難者数 517万人 517万人の安全確保 ・3日日分の備蓄の確保
・災害時帰宅支援ステーションの充実
ライフラインの
復旧に要する日数
電力7日
通信14日
上下水道60日
ガス60日
60日以内に95%以上の回復 ・設備の耐震化の推進
・被災後の復旧体制の整備

(文責:中川 郁子

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