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今夏の平均気温(全国)は昨年に並んで最も高く、7月単月では過去最高 気象庁

掲載:2024年09月06日

リスクマネジメント速報

         
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気象庁は9月2日、今年の夏(6~8月)の平均気温(全国)が昨年に並んで、統計を開始した1898年以降で最も高くなったと発表しました。7月の単月では、昨年の記録をさらに上回って過去最高の平均気温の高さとなりました。同庁の異常気象分析検討会は、こうした記録的な暑さと7月の記録的な大雨(山形県など)について特徴や要因の分析を行い、同日公表しました。

今夏の平均気温は全国的にかなり高くなりました。全国のアメダス地点で観測された猛暑日地点数の積算も2010年以降で最も多かった昨年を大きく上回りました。

地域別では、統計を開始した1946年以降、西日本と沖縄・奄美では最も高くなりました。東日本においても1位タイの高温となりました。平年と比べ、東日本ではプラス1.7度、西日本ではプラス1.4度、沖縄・奄美ではプラス0.9度でした。

7月の単月では、これまで最も高かった昨年よりも0.25度高く、月平均気温が平年と比べ2.16度高くなりました。地域別では、沖縄・奄美が過去最高、東日本では1位タイとなりました。また、全国153の気象台のうち62地点で、月平均気温が7月として歴代1位の高温となりました(うち12地点は1位タイ)。

他方、7月下旬には北日本で大雨が発生し、北日本日本海側では1946年の統計開始以降、降水量が2番目に多くなりました。特に、7月25~26日にかけては、山形県の一部地域で大雨特別警報が2度にわたって発表されるほどの大雨となり、線状降水帯も発生しました。

北日本に停滞していた梅雨前線に向かって多量の水蒸気が流れ込み、梅雨前線の活動が活発化したことや、海面水温が高かった沖縄・奄美周辺海域から、豊富な水蒸気が供給された可能性があると分析しています。夏の日本近海の海面水温は平年よりも1.5度高く、統計を開始した1982年以降で最も高くなりました。

この記録的な暑さと大雨は、地球温暖化の影響を受けているのかどうか、文部科学省気候変動予測先端研究プログラムの合同研究チームが速報的に評価しました。地球温暖化がなかった仮定した条件下では今回の高温はほぼ発生しえなかったほか、地球温暖化の影響で大雨における降水量が増加した可能性があると結論付けました。