「水防月間」始まる、水防意識の向上を目指し総合水防演習などを実施 国交省など
掲載:2024年05月01日
リスクマネジメント速報
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今年も5月から「水防月間」が始まりました(北海道は6月に実施)。主催は国土交通省などで梅雨や台風の時期を迎えるのに備えて、水防意識の向上につなげようと、各地域で総合水防演習などを実施します。
水防月間とは、昭和61年の台風10号の際に行われた懸命な水防活動を契機として、昭和62年度から毎年出水期前の5月(北海道は6月)を水防月間と定め、水防の重要性を国民に周知することを目的にさまざまな取り組みを実施するものです。水防とは水害の発生を警戒したり、土のうを積むなどしたりして水があふれるのを防ぐことです。河川が氾濫するおそれがあるとき、地域住民が中心となって水防工法と呼ばれる技術を用いて被害の軽減につとめます。水防工法とは、専門的な技術であり、例えば堤防にできた漏水口に土のうを積み上げて堤防全体が崩壊するのを防ぐ工法(月の輪工)など40種類以上あるとされています。水防工法については、水防専門家が技術指導や講義・演習などを行う出前講座も実施します。
水防月間では、水防訓練や洪水予報連絡会の開催、水防団と河川管理者による重要水防箇所の共同巡視、河川管理施設の点検などを行います。水防訓練では地域の水防団員などが中心に参加します。ただ、水防団員は消防団員と同じように減少傾向にあり、水防月間を通じて国土交通省などは団員の募集について広く呼び掛けるとしています。また、企業に対しては水防団や消防団が行う水防活動をサポートする「水防協力団体」を募集しています。
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